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恵泉フラワースクール 特別講師 倉上恵子さん
第1回 イングリッシュ フラワーアレンジメントについて
     「ミックスト グリーン アレンジメント(mixed green arrangement)の魅力」

はじめまして!
今年2月の”テーブルウェア・フェスティバル2012“で、
エインズレイ社のテーブル アレンジメントを担当いたしました、倉上恵子と申します。
イングリッシュ フラワーアレンジメントについて
お話しさせていただくことになりました。
よろしくお願い申し上げます。

今回は、“テーブルウェア・フェスティバル2012”のテーブル アレンジメントについて、お話しをしたいと思います。
テーブルウェア・フェスティバル2012 イベントレポートはこちら

フラワーアレンジメントをする時には、目的はなにか、どのような場所に置かれるのか、
ということを考えますが、テーブルウェア・フェスティバルの時は、
エインズレイ社のテーブルウェアが映えるアレンジメントとして、
ミックスト グリーン アレンジメントが、ふさわしいと思いました。
多種類のグリーンを使って、それぞれが持つ質感の違い、色の違い、
形や枝つきの違い、大きさの違うさまざまなグリーンカラーが、
隣り合っていけられることによってお互いを引き立て合う、面白味のある魅力的なアレンジメントです。


◇テーブルウェア・フェスティバルの アレンジメントの全景


左側のテーブルは、“ガーデンでのティータイム”をテーマとした可愛いセッティングなので、
手で束ねたオールラウンド(all−round)タイプの、ハンド タイド バンチ(hand tied bunch)を、
丸い模様のガラス器に入れて置きました。
このカジュアルな可愛いアレンジメントには、10種類以上のグリーンが使われています。

・ブルーグリーンの細い葉のローズマリー
・ギザギザした大きな葉のローズゼラニウム
・モミジ葉ゼラニウム
・淡いグリーンのフェチダス
・濃いグリーン&斑入りのアイビーの葉
・切れ込みのあるシロタエギクのグレーの葉
・つやつやの茶色がかったハート形のゲイラックス
・チョコレート色の四つ葉のクローバー
・グリーンがかった白いレンテンローズ
・グリーンローズ 等です。

ローズマリーの自然なカーブ、青々とした大きなローズゼラニウムの葉や、冬の寒さで色づいたアイビートレイルなどは、アレンジメントにナチュラルな雰囲気を醸し出す手助けをしています。

右側の“テラスでのティータイム”をイメージしたテーブルでは、
高さのある透明なガラスのキャンドルスティックに、
キャンドルカップを固定して多種類のグリーンをいけました。
流れるようにゆったりと垂れ下がる、ナチュラルなアウトラインのデザインが、
気品のあるグリーンとゴールドのティーセットと調和して、落ち着いた雰囲気を醸し出しています。

このアレンジメントには、16種類以上のグリーンが使われています。

◆輪郭を作るアウトラインには
・数種類のアイビー ・スマイラックスのつる
・羽衣ジャスミンの枝・細かい葉のローズマリーの枝
・硬く深い切り込みのある細長いフェチダスのダークグリーンの葉
・オリーブの枝 ・キャトキンの付いたネコヤナギ
・ユーカリの枝・イタリアンルスカス 等
◆フォーカル エリア(中心部分)の近くには
・大きな斑入りのアイビーの葉 ・大きなローズゼラニウムの葉
・茶色のハート形のゲイラックス
・葉の周りがヒラヒラと波打っている water green と juniper green の斑入りのヒューケラ
・シクラメンの葉 等
◆フォーカル エリアには
・グリーンのラナンキュラス ・ベルの形をしたフェチダス
・グリーンがかった白のレンテンローズ・グリーンのヒペリカム 等です

それぞれの植物が持つナチュラルな枝の流れや、
茎のカーブが、ソフトにゆったり流れるように垂れるアウトラインを作り、大振りな形の違う数種類の葉は奥行を作り、
又、アレンジメントのメカニックを隠すためにも使われて、目を引く、存在感のある植物は、フォーカル エリアに置かれています。

優雅な感じのこのキャンドルカップ アレンジメントは、英国の伝統的なデザインのひとつです。
このように、ミックスト グリーン アレンジメントも、デザインや置かれる場所に依ってその場の雰囲気を演出します。

キャンドルカップ(candlecup)の説明
キャンドルスティックの上部に固定して、アレンジメントをするためのもので、
そのアレンジメントを、キャンドルカップ アレンジメントと言います。
英国のフラワーアレンジメントに大きな影響を与えた、コンスタンス スプライ フラワースクールの創立者、
Mrs.コンスタンス スプライが、1953年、
エリザベス女王の戴冠式の午餐会のテーブル アレンジメントの為に
考案しました。
その以後改良され、現在では、世界中のフラワーアレンジメントに使われています。
考案したキャンドルカップを誰でも使えるようにと、あえて特許を取らなかったそうです。


◇キャンドルカップ

◇シルバーのキャンドルスティックに
セットしたもの

◇シャンパングラスにセットしたもの

英国の人々は、
庭の季節の花々やグリーンを豊富に使って、
自然を家の中に飾って楽しむ事を愛してきました。
ミックスト グリーン アレンジメントも、
その季節に適したグリーンを使って、
一年中楽しむことの出来るアレンジメントです。
初夏から夏は、ハーブの季節なので、いろいろなハーブを集めて、花束やアレンジメントで、
さわやかさと香りを楽しんでは如何でしょうか。
日本のこれからの蒸し暑い夏には、涼やかな観葉植物や、
暑さに強いトロピカル グリーンを使った
サマーアレンジメントで暑さを乗り切りたいと思います。

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