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Mornington Crescentオーナー ステイシー・ワードさん
第1回 「私にとって、ブラムリーアップルの大切さ」

日本に来て10年経たって分かったのは、私とブラムリーアップルと日本の繋がり。
子供の頃から、不思議なくらい「日本に行きたい」「日本に住んでみたい」という
強い思いがありました。

東麻布にお菓子教室&時々ベーカリー「Mornington Crescent」を始める前、
長年日本で探してきたブラムリーアップルとやっと出会いました。
日本に来てから、イギリスらしい酸味の強いブラムリーアップルパイや
アップル・クランブルを食べたいとずっと探していました。
ようやく北海道で見つけ、それをきっかけに、以前はあまり大きく考えていなかった夢
「大好きなイギリス焼き菓子でビジネスをやりたい!」という思いがはっきりと見えてきました。
もしかしたら行けるかも!と。

日本では長野県、岩手県、北海道などの生産地で農家さんが頑張ってブラムリーを
栽培しています。

その後、大活躍されている「 ブラムリーファンクラブ 」のみなさんとのご縁ができました。
多くのイギリス人より詳しいブラムリーファンクラブの方々に、イギリスで過ごした小さい頃の
ブラムリーと一緒の生活についてたくさん質問されました。

生まれてからずっと住んでいたイギリスの家の庭にはブラムリーの木が2本ありました。
チェリーの木も1本。毎年秋になると、困るほどたくさんブラムリーアップルの収穫ができ、
給食を作る仕事をしていた母とアップルパイを作りました。
イギリスでブラムリーは、日本のみかんや柿のように、庭にあったり、道端にもある、
ほったらかしでも大丈夫な日常的な存在で、どこのスーパーにも、ジャガイモと同じように
大きな袋で安く売っています。

日本に来てから、その味がとても懐かしくなり、ブラムリーの素晴らしさが改めて分かりました。
りんごの中で酸味が一番強い品種ですが、お菓子に使うとただ甘いだけではなく、
甘酸っぱいバランスのとれた美味しい味わいとなります。
ブラムリーがパイに入っていないと、イギリス人はちょっと物足りないと思ってしまうくらいです。

今年EUでは、お菓子の材料としてブラムリーの素晴らしさが認知され、
パイの中身としてEUの伝統的特産品保証になりました!
このステータスは、イタリアのモッツァレッラチーズと同じように、
伝統的で美味しい食べ物の品質を保証する事を目的としています。
ブラムリーは日本でも世界でもますます知られていくと思います!

幼い頃を思い出すと、庭のブラムリーの木から桜のような花びらが落ちる春の景色が浮かびます。
小さな頃にテレビで日本のお花見の様子を見て思いました。
「Ah! 私の家みたいにりんごの木がある!しかも大人数で木の下でピックニックをしているのね。
日本って、いいところだな〜!」と。日本の桜をりんごと勘違いしたのです。
実際にはちょっと違っていましたが、「日本」という素敵な存在があるのだと
イメージが強く頭に残りました。
私はブラムリーのおかげで、日本に対しての興味が初めて湧き始めました。
そして日本でブラムリーが見つかったおかげで、Mornington Crescent も生まれました。
私と日本の繋がりにとても不思議なご縁があります。

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