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エインズレイ ファクトリーレポート

イギリス工場製造工程

Biscuit Firing 素焼き
Biscuit Firing 素焼き

成型、組立、表面仕上げがされたら、いよいよ最初の窯入れ、素焼きが行われます。
この素焼きをBiscuit Firingと呼びます。見た目がビスケットのようですので、この名前になったのだそうです。

昔、素焼きは、ボトルキルンと呼ばれた石炭窯で行われておりました。

ボトルキルンの時代のストーク・オン・トレントは、大気の汚染がひどく、幼児の死傷率、成人の平均寿命の問題が深刻でした。

そこで、半世紀ほど前に石炭の使用は禁止となり、今では、エインズレイの素焼きは、ガス窯でおこないます。
こちらがそのガスキルン(ガス窯)です。

温度設定は1215℃〜1230℃で10時間となります。
この温度設定は非常に重要です。

もし、5℃高い温度で焼成すると、1cm以上の気泡が表面にできてしまいます。

反対に5℃低いとガラス化せず、遮光性に欠け、たたいても鈍い音がすつ出来となってしまします。
ちなみに、この状態をエインズレイ工場内ではDEADと呼んでいるんですよ。日本語に訳すと「死」。
あまり良い響きの言葉ではありませんが、まさに、低温小生の状態を表した言葉ですよね。

また、焼成時間が足りないと、遮光性、強度ともに落ちるため、この後の工程で破損の原因となってしまいます。

また、この素焼きで、アイテムはや約13%縮みます。

成型の際、職人さんが経験値で この収縮を計算した上でで各パーツを作成しています。

この素焼きの表面はザラザラの状態です。
こで、四角い小石のはいった機械の中で転がしながら表面を研磨して滑らかな状態にします。

そこで、この段階で、第一回目の検品 素焼き検品(Biscuit Inspection)が行われます。

左の写真に色々鉛筆で書いていますよね。これが、不良個所です。

その時の窯入れの状態によってパーセンテージは違ってくるのですが、平均するとこの時点で20%以上が不良としてはじかれます。

良品としてクリアした素焼きは、均一に透き通っていて、ビスケットのようにホント綺麗なのです。

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目次
  • 01イギリスの陶磁器の街。ストーク・オン・トレント
  • 02エインズレイとファクトリーショップ
  • 03イギリス工場 製造工程
  • 04イギリススタッフ紹介
  • 05エインズレイ家7代目。マイケル・エインズレイのお宅へ
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