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第2回 「スプーンが立つほどの濃い紅茶」

 ティーポットで注いだ紅茶の色が、まるでコーヒーかのように
黒く、濃い色に見えたので、「スプーンが立つほどの濃い紅茶」
と言われるようになりました。
 17世紀半ばから19世紀の半ばまで、イギリスは中国から
輸入した紅茶を飲んでいました。福建省の武夷山が主な産地
です。その中国の紅茶は、文字通り黒色ではなく、赤みかかった
紅色だったのです。
 ところが1840年にインドのアッサムで紅茶が作られ、アッサム
紅茶が主になってくると、紅茶の色は紅色から黒っぽい色になり、
しかも、ロンドンの硬度の高い水で淹れると、少し澱んだ黒色に
なったのです。
 この紅茶にたっぷりのミルクを入れ、砂糖を入れて甘くして飲むと、
寒い朝は温まり、疲れた体は元気が出て、ビスケットやバター付き
のパンを浸して食べると空腹も和らぎました。
 時は産業革命の真っただ中、労働者にとっては、安くて、温かくて、
腹ごしらえになる黒っぽい濃い紅茶は、無くてはならない物だったのです。

ティーポットで淹れた紅茶は、一家団欒をイメージする幸せの
象徴でした。ティーポット一個で、子供から年配者まで、みんなが自分
の好みの紅茶を飲むことができたのです。
 子供には最初の少し薄めの紅茶にたっぷりのミルク、それでも
濃すぎる場合は、ホットウオータージャグで差し湯をし、薄めれば
ぴったりの好みになります。
 年配者が濃い紅茶を飲みたければ、ゆっくり置いておくだけで、
スプーンが立つほどの濃く、黒っぽい紅茶が飲めるのです。

 ティーポットには手作りの保温用の帽子をかぶせ、冷めるのを
防ぎました。二杯目を注いで、少しぬるくなっていても、熱湯を
ほんの少し加えればまたあつあつです。

 ペンブロックのティーポットを見てください。丸型で美味しい紅茶
がメイクできる理想的な形をしています。ミルクピッチャーも大きく、
たっぷり使っても、一度に七カップも間に合います。そして、
スプーンが立つほどの濃い紅茶、本当は硬水で淹れれば渋く
ありません。でも、シュガーポットから少し砂糖を入れて、ミルク
できつね色になった紅茶を甘くすると、これがもう最高の一杯
なのです。

◇アフタヌーンティの光景
テーブルにはティーポット、ミルクピッチャー、シュガーポット、カップ、そしてフードを楽しんでいる

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