18世紀の半ばになると、イギリスではプディングは、ごく一般的な
料理として知られていました。しかし、日本人としてその材料を見ると、
なんとも不思議な、少し不気味とも思える物が入れられています。
たとえばクリスマスプディングには、小麦粉にベーキングパウダー、
スパイスのナツメグ、シナモンパウダー、クローブ、生パン粉にブラウンシュガー
それにレモンピール、オレンジピール、アーモンド、リンゴのみじん切りを加え、カランツやレーズンをたっぷり入れる。
さらには、ラム酒や黒ビールで味と色付け
します。一番驚くのは牛脂をたっぷりと入れることです。
プディングは通年、クリスマスの5週間前の日曜日から仕込まれることになっていて、台所に集まった家族全員が、
一人ずつ願い事を唱えながら材料をかき混ぜます。
その際、材料以外にも指輪とボタン、指ぬき、コインを入れ、クリスマスの日にそれが誰かに当たるようにするのです。
プディングのあのてかてか黒光りするのは、牛脂と黒ビールのせいで、見た目にはとてもおいしそう。
しかし、日本では口にしたことのない風味に、哀しいかな、決して
おいしいとは言えないのが私の感想です。 しかし、イギリス人にとってはこれが大好物で、クリスマスにはなくてはならない象徴なのです。
クリスマスの日に再度蒸したプディングに熱したブランデーバターをかけ、火を付けてアルコールをぱっと飛ばし、あつあつのところを切り分けます。
「あーお兄ちゃんのほうが大きい」
「ママー、早くしてー」
クライマックスです。
誰のところにおまじないで入れたコインや指ぬきが当たるか。
コインならもちろん将来はお金持ちに、指輪は近いうちに結婚、ボタンや指ぬきは一生独身になって
しまうなんて、ちょっと不幸な、でも両親はずっと一緒にいたい気持ちも入っています。
とにかくそんなたわいもないことが楽しくて、幸せで、家族のクリスマスが過ぎていくのです。
手作りのプディングやパイ、ケーキをどんな器に盛るか、
一番楽しい時です。
大切なのは、取り分けして無くなった後のプレートが寂しくならないように、
器の絵柄で
また楽しめること。
こんな想いで作られたのが
エインズレイの「エリザベスローズB&Bプレート」です。
このローズの上にはまた来年もクリスマスプディングが乗るのです。
クリスマスティーにお勧めの紅茶
ウバ(UVA)
秋から冬にかけて飲むウバの紅茶は、スリランカの1600mの高地で作られたものです。
7〜8月にかけて季節風の影響を受け、最高の
品質紅茶が生まれます。快い刺激的な渋み、
ティーテイスターがパンジェンシーと称賛します。
低温殺菌牛乳をたっぷり入れて、
ティーウィズミルクで召し上がってください。
クリスマスのケーキやグリルドチキン、チーズの料理にぴったりです。
ルフナ(RUHUNA)
砂糖がほんのり焦げた時のような甘い香ばしさを持った香りです。
味は濃厚さを感じ、まったりとした重みのある優しい渋みです。
水色は紫色がかった深い赤色。正にティーウィズミルクにぴったりです。
アラブの王侯貴族が最も愛飲すると言われている上質な個性の紅茶です。
チョコレートケーキ、焼き菓子、バターケーキ、フルーツパウンドケーキ等によく合います。
今回の磯淵 猛さん おすすめアイテム
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